みなさまは整体を受けたり、マッサージを受けた後に体がだるくなったり筋肉痛のような症状が出てきたことはありませんか?中にはこのような経験がない方もいらっしゃいますが、多くの方は経験があると思います。実は整体やマッサージを受けた後のこういった症状のことを「好転反応」と言います。今回は好転反応についてお話しいたします。
好転反応とは?
そもそも好転反応とは悪くなっていた状態の体が回復の段階で発生する症状の総称です。症状が良い状態に好転する意味があり、好転反応の別名は「瞑眩(めんげん)反応」と言います。
好転反応が発生する仕組み
好転反応が出てくる仕組みとしては、
①筋肉に蓄積していた老廃物や疲労物質
②血液循環の急激な上昇
③リンパの流れが上昇
が代表的な理由です。今まで体に蓄積していた悪い物質が整体やマッサージを受けることにより血中に放出されます。少量であればなんということも無いのですが慢性的に蓄積されていたものが大量に放出されてしまうと体はビックリしてしまいます。
自身の体の持つ悪い物質を除去する能力以上の物質が放出されると体の処理能力が追いつかず好転反応として出現します。この好転反応は決して悪いことではありません!人体に備え付けられた回復するための能力と言えます。
好転反応の種類
・だるさ ・熱っぽさ ・筋肉痛 ・眠気 ・かゆみ ・多汗
・頭痛 ・無気力 ・痛みのぶり返し ・めまい ・体の火照り
などがあります。
どれも体に出てくると嫌な症状ばかりですが一時的なもので、平均して好転反応の出現時間は約3時間から10時間程度と言われています。体調によっては1日症状があったというケースもあります。
好転反応が出やすい人、出にくい人
好転反応には出やすい人と出にくい人がいます。まず好転反応が出やすい人の特徴として
・整体やマッサージを受けたことがない人
・疲労が溜まり休養が十分に取れていない人
・筋肉が硬く体に柔軟性があまりない人
が特に出やすい傾向にあります。上記の方々は健康な方と比べると疲労物質や老廃物が筋肉に多く含まれていることが多いです。このような体を整体やマッサージにより筋肉をほぐし全身の血液循環を良くすると一気に全身から放出されるため早ければ施術を受けて数時間ほどで好転反応が出る場合があります。
逆に好転反応が出にくい人の特徴は
・食事のバランスが良く規則正しい生活を行っている
・柔軟体操を日頃から行っており柔軟性を確保できている
・定期的に運動を行い全身の筋肉を使っている
という方には好転反応が出にくい傾向にあります。日頃から健康に気を使っておられ健康的な体作りをプライベートで行われている場合は好転反応の発生は比較的稀です。なので常日頃から健康作りを行うことはとても重要なことだと分かります。
好転反応が出たときの対処法
実際に好転反応が出た際の対処法としていくつか方法を載せておきます。実際に患者様が実践して効果のあったもののみご紹介いたします。
①水分を多めに摂取する
②睡眠時間を多めに取る
③湯船につかりリラックスを行う
④軽いストレッチを行い体を動かす
⑤痛みが強かったり熱のある部分は冷やしてみる
この5つが実際に患者様が実践して効果があったと言われる対処法になります。特に重要なポイントとして水分を多く取ることと、休養を取る点です。急激に筋肉の疲労物質や老廃物が血中に放出され体の解毒処理が追いついていないことが多いので、水分をとり血液中や体内の水分量を増やし解毒を助けるようにしていきましょう!一度にたくさん水分を摂取するのではなくゆっくりとこまめに補給を行いましょう。一気に水分を取ると腸がビックリして腹痛を催したり下痢になってしまうので注意が必要です。
あとは好転反応が出た際は回復に体力を多く使っている状態です。いつもより早めに寝床につきゆっくり休養を取りましょう。睡眠を取ることで体力の回復が行えますし好転反応が早く収まりやすいです。肝臓での解毒分解効果も上がり疲労がスッキリ取れるといった情報もございます。
時折見られるのですが体に好転反応が出現し治療を中止してしまうケースもあります。前述したように好転反応とはお身体が回復していく過程でとても重要な回復能力になります。せっかく体が良くなろうとしている時に治療を中止してしまうとそれ以上の回復が見込めなくなってしまいます。好転反応の症状が出てしまうと不安な気持ちになりますし一時的に嫌な状態になりますよね。特に初めて整体やマッサージを受けた方だとその気持ちはより大きいと思います。
もし整体やマッサージを受けて好転反応が出た場合は急に治療を止めてしまうのではなく担当の先生に一度相談を行ってみるのも良いと思います。担当の先生に見解をしてもらい適切な対処を行えば早く症状の鎮静に向かうはずですので相談してみてください!